横浜の50代セラピストの成長記 まだまだ伸びしろあり

第1回 子どもの命と向き合う 講演&コンサート

 
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横浜のアロマセラピストnicoです。子どもの発達を支援するセラピストを目指してただいま勉強中。50歳を過ぎてもまだまだ成長途中です。子育てをする中で感じたこと、勉強して知ったことを見聞録的に綴っています。
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2018年11月3日(土)

NPO法人 横浜こどもホスピスプロジェクト 主催の「子どものいのちと向き合う 講演&コンサート」 に行って来ました。
会場は横浜銀行本店に併設されたホール ヴィアマーレ。
このイベントは神奈川県との共催事業とのことでした。  

 

横浜にこどもホスピスを作るというプロジェクトの募金額は2.9億円となり、目標の3億円まであと
一歩というところまで近づいてきているそうです。  
日本には、大阪に2012年に開設された「淀川キリスト教病院こどもホスピス」と、2016年に開設された「TSURUMIこどもホスピス」の2カ所のこどもホスピスがあり、東京では2016年に国立成育医療研究センターが医療型短期入所施設である「もみじの家」を開設しました。
現在横浜でも子どもホスピスの設立を目指していて、北海道、福岡でも開設を目指すプロジェクトが発足しています。  

 

こどもホスピスとは

世界最初の子どものホスピスといわれているのは、1982年11月にイギリス・オックスフォードに作られたHelen House(ヘレンハウス)です。
シスターのフランシス・ドミニカさんが作ったヘレンハウスがきっかけとなり、現在イギリスには40カ所以上あり、アメリカ、ドイツ、カナダ、オーストラリア他多くの国に広がったそうです。

 

ー 子どもホスピスとは ー

病気や障害を抱えた子供の終末期の痛みを和らげる「緩和ケア」だけでなく、看護に疲れた家族の休息のために子供を一時的に預かる場(レスパイトケアrespite care)などを提供する総合的福祉施設。小児癌(がん)、脳性麻痺(まひ)、筋ジストロフィーなどの病気や障害により長く病室で暮らす子供に家庭的環境、擬似学校、スポーツ体験、自然体験、音楽・芸術などのレクリエーションの場を提供するほか、同じ境遇にある他の患者・家族との交流の機会を設け、死別後の家族の心のケアにもあたる。特定疾患や障害に限定せず、広く「命を脅かされた状態の子」とその家族を対象とする。医療、福祉、教育に携わる専門家がボランティアとして協力し、365日24時間態勢でサポートする。運営資金の大半は寄付でまかなわれており、利用者には原則として金銭的負担を求めない。一般的なホスピスが終末期の緩和ケアやみとりに重点を置くのに対し、子供ホスピスは患者本人だけでなく親、兄弟・姉妹など家族全員の支援を目的とするところに特徴がある。

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

 

大人のホスピスが緩和ケアをメインとした終末期医療のための施設であることに対し、こどもホスピスは難病や障害を抱えた子どもと家族に対し、子どもには遊びや学びを通じて成長の喜びを、家族には24時間体制の看護からの一時的休息(レスパイト)を提供する場としての意味合いが強いようです。
また、病気と闘うお子さんがおうちのような環境で、兄弟やご両親と共に安心して過ごせる場所を提供する目的もあります。

 

横浜ホスピスプロジェクトさんも医療、福祉、教育制度の狭間にいる子どもと家族を支援することを目的として、在宅支援施設である「こどもホスピス」を開設したいと準備を進められています。

 

講演会

今回の講演会は、日々命と向き合いながら、病気の子どもとご家族を支えていらっしゃるお二方のご講演でした。

 

お一人目は医療法人財団はるたか会理事長で、あおぞら診療所を運営されている医師、前田浩利先生
あおぞら診療所は日本で最初に設立された小児専門の訪問診療所 です。
あおぞら診療所の名前は知っていましたが、先生のお話しを伺うのは初めてでした。


優しそうな笑顔とゆっくりとした穏やかな口調で、「ああ、こんな先生だとお子さんも親御さんも安心されるだろうなあ」と感じながらお話しを伺っていました。
在宅で医療ケアを受けるお子さんやご家族に寄り添い、共に闘ってこられたお子さんとの思い出を写真を交えてお話しして下さいました。
命を脅かすような病気であっても、「どんな子どもも地域で安心して健やかに生活できる」ことを信念に、その子の「今」を支えられる存在は、どれだけ心強いかと胸が熱くなりました。

 

お二人目は昭和大学病院内さいかち学級の担任、副島賢和先生
さいかち学級は入院している子どもたちのための院内学級です。 副島先生は赤鼻のホスピタルクラウンとしても活動されています。


「教育に何が出来るのか」というお話しでした。
 子どもたちの作品を交えながら、子どもからのメッセージに隠されたホントのホントの気持ちを伝えて下さいました。
「多くの喪失体験からの否定的な自己イメージを持つ子どもたちに自尊感情を育てたい。患者から子どもに戻る手助けをしたい。」そうお話しされました。
そして子どもたちが生きた証として残した詩や作品と共に、「僕の中にあの子たちの姿をきちんと残しておく、それが教育がやらないといけないことだと思っている。」とも言われました 。
最後に「教師だから出来ること、赤鼻だから出来ること、クラウンだから出来ること、副島だから出来ること。皆さんなら何を入れて考えますか?」と問われました。


「私だから出来ること」・・・私もきちんと考えていきたいと思いました。   

 

ピアノコンサート

最後は斎藤守也さんによるピアノコンサート。
失礼ながら私は存じ上げなかったのですが、普段は実の弟さんと一緒に 「レ・フレール」 というピアノデュオとして活動し、お二人で連弾されているのだそうですが、この日はソロでのご出演でした。
医療機関や社会福祉施設での演奏をライフワークとされているそうです。

 


「星に願いを」や「さんぽ」をちょっと激しめのアレンジで情熱的に演奏され、「ジャズ?」 と思っていたのですが、ご自分のオリジナルの曲はものすごく繊細で静かな曲で、そのギャップに驚きました 

 

スタインウェイからは、あのエネルギッシュな演奏からは想像もつかないような繊細な音が奏でられ、その音色に聞き入ったかと思うと一転して、こんなアップテンポな「夕焼け小焼け」や「小さい秋」聴いたことない!・・・ってくらいのアレンジの伴奏でみんなで歌ってみたり 
会場からは手拍子が起こり、盛り上がって楽しくてあっという間の時間でした。


それにしても、楽譜も見ずにこんなに自在にピアノを操れたら、どんなに楽しいことでしょう 

 

先ほど You tube でレ・フレールの連弾を見てみましたら、とっても楽しそうで素敵な演奏でした。
今度は連弾されているのも聴いてみたいなあと思います。

 

田川代表とお会いしました

帰る間際に代表の田川さんとばったりお会いしました。

「ご盛会、おめでとうございます。とてもいいお話しを聞かせていただいて感動しました。」 と言葉を交わしただけなのに、田川さんのお顔を拝見すると、感動の余韻からか、涙腺が緩みウルウルしてしまいました。

命について、また、与えられた命を ”生きる” ということについて、改めて考えた価値ある時間でした。

横浜にどんなこどもホスピスが出来るのか、とても楽しみです 

 

 

 

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